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小児科・内科
医療法人社団辰巳会
かわづクリニック

〒413-0512
静岡県賀茂郡河津町笹原301-2

TEL: 0558-32-2766

迅速検査について

迅速検査とは、簡単なキットを使い短時間で原因病原体を検出できる検査です。
溶連菌、インフルエンザなどは、迅速検査をして早期発見することで、スムーズな治療の手助けとなり症状の改善につながります。
健康保菌者の溶連菌、不顕性感染のマイコプラズマ、教育現場から催促されるインフルエンザ検査等、治療のための検査ではなく不安を取るための検査をしなければいけないこともあり、検査の進歩で悩まされることが多々あります。

インフルエンザ(Flu)

  • 全ての方に、迅速検査はしていません。
  • 家族などの病歴からインフルエンザと診断できる方は、検査をしなくても対応できると判断しています。
  • 教育現場が感染拡大予防のために、こども・家族に検査を強制するのはどうかと思います。症状を見て必要に応じて検査をしています。
  • 陽性なら抗インフルエンザ薬を処方しています。

インフルエンザ(Flu)

RSウイルス

  • 鼻風邪の症状を引き起こすウイルスです。
  • 乳幼児で鼻水を垂らしている子どもみたら、先ずはRSを疑います。
  • 乳児では、RSウイルスによる細気管支炎で集中治療(酸素投与が必要となる)が必要となる事があります。
  • 経皮的酸素濃度低下なく、喘息様(ヒューヒュー、ゼーゼー)咳が無ければ検査は必要ないでしょう。
  • 治療は、対症療法で水分摂取、室内の加湿、加温が主になります。

RSウイルス

ヒトメタニューモ

  • 春先から梅雨時に増加する傾向にある、喘息様気管支炎や気管支炎、肺炎を引き起こすウイルスの一種です。
  • RSウイルスに似て、ヒューヒュー・ゼイゼイと喘息様の症状を呈すること有ります。
    RSウイルスは1歳以下、このウイルスは1-3歳の幼児の間で流行することが多いです。

アデノ咽頭炎

  • 高熱が4-5日間続き扁桃腺炎・咽頭炎を引きおこすウイルスのひとつです。
  • プール熱は、扁桃腺炎・咽頭炎に結膜炎を伴うアデノウイルス感染です。
  • 病初期には偽陰性の事が多い様です。発熱が3~4日続くときに役立ちます。
  • 高熱が長く続き、それらしき咽頭所見あれば検査します。

溶連菌

  • 咽頭炎、扁桃腺炎の病原菌の一種です。
  • しょう紅熱として全身の発疹症、また急性腎炎や心臓弁膜症を引きおこす、リウマチ熱の原因菌でもあります。
  • 咽頭の迅速検査で一番有用な検査といえます。
  • 健康な子供たちの咽頭(のど)でも2-3割に溶連菌が検出(健康保菌者される様です。
  • 1-2歳でも検出される事がありますが、溶連菌の典型的なのどの所見はあまり見られずそれほど悪化しませんので、当院では積極的に検査は行っていません。
  • 5-6歳からの咽頭炎で疑わしき“のど”の所見がある人には検査をしています。

溶連菌

マイコプラズマ

  • 大部分の方は不顕性感染(軽い症状で治っている)です。
  • 20%位の人が肺炎等になります。
  • 潜伏期間は2~3週間ほどあります。3~4週間前に、肺炎などに罹った人と接触し、発熱・激しい咳等の呼吸器症状が強い人には検査は有用でしょう。
  • 迅速検査も有りますが、正確な診断にはLAMP法が良いでしょう。
    検査は外に依頼しますので4~5日かかります。
    LAMP法以外の迅速検査法では偽陽性があるようです。

百日咳

  • 百日咳は早期の適切な抗生剤治療を行わないと、咳が長引く(約3か月)病気です。
  • 妊婦や四種混合ワクチン未接種の赤ちゃんがかかると重症化する事が問題となっています。
  • 赤ちゃんは、百日咳に罹っても咳は出ません。呼吸困難(呼吸が出来ない)で呼吸が止まってしまいます。
  • 定期四種混合ワクチンを受けていても5-6歳から抗体価の低下を来していることが分かってきました。そのため小学生以上の方の発症が多くみられます。
  • 簡易キットはなく、迅速検査も発症早期の3週間以内はLAMP法、約1か月以上続く時は採血を行います。
  • 治療は発症早期の抗生剤投与です。

ロタウイルス

  • 乳幼児の嘔吐・下痢はロタと考え対処すればよいでしょう。
  • 便、吐物のウイルスが手や飛沫を通じて感染しますので、手洗いをしっかりといたしましょう。
  • 生後6ヶ月から2歳くらいの乳児が重症化しやすく、白っぽく酸臭のある下痢が長引く場合に検査をします。
  • 治療法は対症療法となります。乳児の下痢は、脱水を防げれば良いでしょう。

ノロウイルス

  • 感染性胃腸炎患者の多くはノロが原因と言われています。
  • 嘔吐がひどい胃腸炎はノロウイルスと考え対処すればよいでしょう。
  • 治療法は対症療法のみとなり、脱水に注意が必要です。
  • ウイルスは1ヵ月ほど便から出ますので、手洗いをしっかりしましょう。
  • 嘔吐がひどいから汚物の処理手洗いが感染防御のキーポイントです。
  • 吐き出して数日後に、便で検査をしたら検査の信用性が上がるようですが、ここではほとんど検査していません。