毎週火曜日の午後、乳児健診・予防接種・各種(予防接種の計画、発育・発達など)の相談を行っています。すべて予約制です。
(火曜日に予定を立てにくい方は事前にご相談ください。)
はじめて予防接種をうける赤ちゃんの個別接種のスケジュールを立てに来ていただきます。
同時に赤ちゃんの予防接種前の健康状態をチェックさせていただきます。
1か月健診のつもりでスケジュールをたてに来てみて下さい。
① 湿疹のチェック:アトピー様の皮膚炎はないのか?
乳児期の湿疹は早期治療が重要視されています。離乳食開始前に湿疹は落ち着かせておきましょう。BCGなどへの対策にも重要です。
② 心雑音がない心臓病等はないか?
生後1~2か月時に病状が悪化し発見される心臓病が有ります。
そのため4か月健診前に、心エコーをしてみます。
③ 乳児のビタミンK投与の話題提供もしています。
・発育発達のチェック
以前に心エコーを受けていない人に対して行います。
・股関節開排制限(脱臼?)はないか?
・アトピー様の乳児湿疹はどうかな?
・離乳食の指導…食物アレルギーに成らないように!
・予防接種の進行具合を確認いたします。
・発育発達のチェック、特に手足の動き、言語発達は?
・栄養の指導…離乳は?便秘?アレルギーの心配は?
・予防接種の進行具合を確認いたします。
乳児期には重篤な感染症(肺炎球菌・インフルエンザ菌の髄膜炎)や恐ろしい百日咳(咳は出ません)が心配です。
肺炎球菌:小児肺炎球菌ワクチン
インフルエンザ菌:ヒブワクチン
百日咳:四種混合(百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ)で予防いたしましょう。
できるだけ早期に予防接種を短期間で済ませる必要があります。
そのために、同時接種(2種類以上)での予防接種を勧めています。
同時接種は、
①来院回数を減らせます。
②発熱などの心配を減らせます。
予防接種の同時接種(当院でのスケジュールです。参考にしてみて下さい。)
生後2か月 | ロタ(1) | ヒブ(1) | 肺炎球菌(1) | B型肝炎(1) | |
---|---|---|---|---|---|
生後3か月 | ロタ(2) | ヒブ(2) | 肺炎球菌(2) | B型肝炎(2) | 4種混合(1) |
生後4か月 | ヒブ(3) | 肺炎球菌(3) | 4種混合(2) | ||
生後5か月 | 4種混合(3) |
ロタワクチンは2020年10月1日から定期接種に成りました。ロタワクチンは2種類(1価と5価が有ります)あります。
他のワクチンと違い、妊娠中に生物学的製剤(免疫抑制剤や抗がん剤)による加療を受けた母親から生まれた児への接種は推奨されていません。
A) ロタリックス(1価)
人ロタウイルスを弱毒化してます。2回接種のうち1回で抗体価が70-80%上がると言われています。出生6週0日から初回接種する事ができ、27日以上の間隔をあけ24週0日までに2回接種します。
B) ロタテック(5価)
人ー牛ロタウイルス再集合体の弱毒ワクチンです。3回のうち2回接種で抗体価が70-80%上がると言われています。出生6週0日から初回接種する事ができ、27日以上の間隔をあけ32週0日までに3回接種です。
当院では、両方のワクチンを接種できますが、下記の理由で、ロタリックスを勧めることが多いです。
①人間のロタウイルスのみから作成されている。
②1回の接種で80-90%の抗体ができる。
③副反応(腸重積)の心配回数を少なく出来る。
百日咳に乳児期がかかると重症になります。出来るだけ早期、生後3か月から予防接種を開始してください。
2016年10月1日から定期予防接種(乳児)と成りました。乳児期に3回接種です。
① 初回は2カ月から
② 2回目は初回から27日以上の間隔をあけて接種です。
③ 3回目は初回から139日以上あけて接種です。
④ 1歳未満での接種です。1歳過ぎると任意接種に成ります。
乳児以外にも任意接種で勧めたいワクチンです。
① 現在、4歳以上のこども(2016年10月以前の出生)
② 体を接触するスポーツをするこども達、大人もです。
③ 親族にB型肝炎のいる家族の人々。
④ 医療・福祉・保育・教育関係者・消防職員等(特に他人の血液に接する業務者)
医療圏(賀茂郡・下田市)は基本集団接種です。生後5~6か月ごろの接種を勧めています。
出来るだけ早期に接種を勧めます。集団接種で接種できない人は個別で接種できますが、先ずは各市町の予防接種担当者に相談してください。
生後6か月から定期予防接種として接種できますが、標準接種は3歳からです。3~4歳の接種です。蚊を多く見かける所に住んでいる人、夏に日本脳炎の多発地域に出かける人は、ご相談下さい。
1歳で接種するワクチン
ヒブワクチンは3回目から7カ月以上を経過した1歳以上で接種できます。
肺炎球菌は3回目から60日以上を経過した1歳以上で接種と成っています。
多くの人が、ヒブワクチンと肺炎球菌は3回とも同時で接種している事が多く、2つのワクチンは同時接種で勧めています。
3回目の接種から概ね1年を経過した時に接種を予定します。
1歳に成った時と小学校入学前の年度が対象で2回接種です。
1回目は水痘ワクチンとの同時接種です。
1回目はMRワクチンとの同時接種です。
2回目は単独で接種です。2回目の時期は初回から5~7か月後頃。
ムンプスは後遺症で片側性の高度難聴(補聴器を必要となる)が心配される病気です。
予防接種をすることで、保護者の就業負担の軽減につながります。
1歳以上の生ワクチン接種に関して
1歳以上で接種する生ワクチンは、MR・水痘・ムンプスです。
1歳時に、MR、水痘ワクチンを集団でなく個別で希望され、任意接種のムンプスも接種希望であれば、MRワクチン・水痘・ムンプスの3種同時接種を勧めます。
日本脳炎は、ブタ-蚊(コガタアカイエカ)-ブタの間で感染環が出来ます。
人がコガタアカイエカに刺されて感染します。
コガタアカイエカを多く見かける所に住んでいる人は積極的に予防接種を勧めます。
夏に日本脳炎の多発地域に出かける人は、事前に個別接種で受けて下さい。
生後6か月から定期予防接種として接種できます。
標準接種は3歳からです。3~4歳の接種です。
入学前年度に2回目の接種です。
河津町は集団接種です。集団漏れ者は個別で行っています。
任意接種です。最近は2回接種です。
接種時期は、MRと同じと考え入学前に勧めます。
入学前は、四種混合ワクチンのポリオと百日咳の効果が低下しだす年齢です。
外国では追加接種がなされています。
この時期のポリオは任意接種で5回目として勧められています。
百日咳のワクチン効果が小学校入学前後から減弱するための百日咳の追加接種です。
任意接種に成ります。
9~12歳での追加接種です。
定期予防接種です。
以前、子宮頸がんワクチンと言われていましたが、最近諸外国では男性も接種がされています。
故に子宮頸がんワクチンよりHPVワクチンというようになってきました。
12歳から16歳の誕生日の年度末までに3回接種です。
16歳に成ってからと思っていると3回接種が出来ない人が出てきます。
(早生まれの人は注意です。)
定期接種です。
11~12歳で二種(ジフテリア・破傷風)の追加接種に成ります。
しかし、この時期は百日咳の免疫低下を考え、下記の三種混合を勧めたいです。
任意接種に成ります。
百日咳のワクチン効果が小学校入学前後から減弱する百日咳の追加接種です。
二種混合の代用として10~11歳時期で良いでしょう。
任意接種で勧めたい対象者
① 6歳以上で水痘に罹患してない人(2014年10月1日から定期予防接種に成る)
② 水痘未感染で予防注射未接種の人が患者に接触したら72時間以内に接種すると予防効果に期待が持てます。
未感染者には勧めます。
1)WHOや米国CDCが推奨する接種回数
生後6か月~8歳 | 前年度接種者は1回接種 前年度未接種者は4週間隔で2回接種 |
---|---|
9歳以上 | 1回接種 |
2)インフルエンザワクチンの添付書
3歳以上でのHI抗体価の値が1回接種と2回接種には大差がないことから下記のような接種法を計画しています。
ハイリスク者 | 2回 (ハイリスク:心臓病・喘息・熱性けいれん・脳性まひ等) |
---|---|
生後6か月~8歳 | ・初年度は2回 ・前年度未接種は2回 ・3歳以上で毎年接種・・・・1回 |
9歳以上 | 1回 |